農業では耕したり、掘り起こしたり、肥料を入れたり、土の環境を乱すことが多くあります。それも田畑の生きものにとっては過酷なものなのですが、それでもなお生きものが棲みつき、それら同士の関係が築かれていきます。 有機農業はこの生きもの同士の共存・共生関係を重視し、田畑に多くの種類・量の生きものが暮らせる管理を行います。 生きもの同士の関係が豊かになると、病原菌・害虫といった言葉は意味をなさなくなります。食べる・食べられる・棲み分ける、などの関係が沢山できてくると、特定の生きものだけが爆発的に増えることはないからです。たとえ病原菌や害虫がいても、大きな被害は出なくなります。農薬による防除とは異なり、この仕組みが栽培技術の根本にあるのが特徴です。